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原稿用紙10枚を書く力

 

 『原稿用紙10枚を書く力』

  齋藤 孝 著  
  大和書房 2004年初版

 私はこれまで「文章の書き方」とか「文章読本」のたぐいの本を数十冊読ん
 できました。
 が文章を書く上で、役に立ったものはほとんどありません。

 文章の達人といわれる小説家の実体験を読んでも、感心はするものの、それ
 で上手に書けるかというと難しいですね。

 また、本によって書いてあることもまちまちです。
 ある本に「話すように書け」と書いてあるのに、別の本には「話すことと書
 くことは違う」とあります。
 何を信じていいのかわかりません。

 もちろん、技術的なことでは学ぶことも多かったです。
 句読点の打ち方や人称の一致など。

 でも、それは必ずしも書く力がついたというのとは違うと思います。

 さて、本書『原稿用紙10枚を書く力』は、そんな小技などは教えてくれませ
 ん。

 書くことはスポーツだ。
 10枚書くということは、10キロ走るのと同じだ。

 と、少々体育会系のノリで書く力を身に付けようというものです。
 
 また読むことは書くことと密接に結びついていること、書くことは考えるこ 
 とだということをこんなに明確にしてくれています。

 論文やレポートなどで長い文章を書くのなら、この本は読んだほうがいいで
 しょう。
 書くことに対するイメージが変わると思います。

 もちろん、鍛錬は必要です。
 書くことはスポーツなのですからね。